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学校教育の充実を目指して(その20)_教育長メッセージ(2015年11月1日)

学校教育の充実を目指して(その20)_教育長メッセージ(2015年11月1日)
(2015年11月2日更新)
 10月7日(水)に実施した小学校での授業公開は、相双教育事務所長様始め多くの参観者があり、充実した授業公開となりました。また10月31日(土)には、昨年度同様、町立学校の幼小中学校の子ども達による合同の学習発表会、「せんだん祭」が盛大に実施されました。今月末には、小学校5年生に男子児童1人が新たに入学する予定です。幼小中学校の子どもの数は合計で22名(幼稚園2名、小学校10名、中学校10名)になります。また、10月1日からは、学習支援員を1名、町職員として採用しました。
 お子様の町立学校への入学、教育の相談については、是非教育総務課へ。不登校傾向や発達障害等、様々な問題に全力で対処していきます。 
 ※担当、阿部指導主事 TEL:0246-84-5210

 いじめ、不登校について考える


 いじめの考え方
 最近また、いじめによる自殺者の問題が全国的に話題になっています。決して起きてはいけない問題であることは言うまでもありません。でも毎年のように、全国のどこかの学校でこのような残念な事件が起きています。どうすればこのような事件が防げるのか、真剣に考えなくてはいけない問題です。
 まず初めに、いじめは子どもの間ではよく起こり得ることです。いじめは、特定の子どもへの無視や仲間はずれから始まり、やがて暴力へと発展します。そして殺人や自殺へと追い込まれるケースも見られます。このことは、大人社会でも見られることです。「人はなぜ他人をいじめるのか」、多くの学者や専門家が様々な見解を述べていますが、ここでは、その問題を議論するよりは、いじめはどこの学校でも起こり得る問題だと理解した上で、「いじめ問題にどう対処すべきか」という点に絞って考えていきたいと思います。今、全国のすべての学校、教育委員会に求められているのは正にこのことです。
   
 学校、教育委員会が組織的に対応を
 いじめ問題の対策として、学校では子どもたちへのアンケート、職員会議での情報交換等をします。問題なのは、アンケートや情報交換には出てこないケースがあること、そしてアンケートや情報交換で出てきたケースをいじめ問題として教師が理解しない場合です。さらに問題なのは、いじめの場面を見ても、いじめの情報が得られても、教師も子どもたちも見て見ぬふり、聞こえないふりをしてしまうことです。あってはいけないことですが、現に全国のいくつかの学校で起きています。このことは、今日の社会全体の傾向として、「面倒なことに関わりたくない、巻き込まれたくない」と考える人が多くなっているからではないかと考えています。こうした閉塞した社会状況、学校の状況下でいじめ被害者は誰からも救いの手を得られずに、やがて自殺に追い込まれてしまうのだと思います。実に残念なことです。
 本町では、「いじめは絶対に許さない、許されない」ことを全教師が常に確認し、子どもたちにも日頃より十分に理解させ、考えさせ、学校全体で「ストップ、ザ・いじめ」に取り組む態勢を築きます。見て見ぬふり、聞こえないふりをしない、いじめの兆候が見られたらすぐに対処する、困難なケースについては、教育委員会も組織的にサポートしながら問題の解決に全力で対処したいと考えています。
   
 不登校の子どもへの対応
 学校が抱えるもう一つの問題は不登校傾向の子どもが増えつつあることです。町立学校にも、震災の避難生活での様々な困難から不登校に陥った子どもたちがいます。幸いにも、子ども達一人一人への細かな支援の成果が実り、全員が元気に通学しています。一方で、新たな悩みに直面し、学校に足が向かなくなるケースも見られます。また、そうした悩みを解決するために他町村から本町立学校へ入学を希望する子どもも最近見られます。学校に通えない理由は様々です。家庭の問題、学校での人間関係の問題、本人の問題等によるものです。以前のように、「必ず登校させる」という方法だけでは、対処が困難になってきています。むしろ、「必ずしも登校しなくても良い」という対処の仕方も必要になってきています。やがては登校させたい、という原則を持ちながらも、当面子どもの今抱えている問題や悩みを理解し、子どもが精神的に落ち着くよう、親や教師とコミュニケーションがとれ心を開けるよう、カウンセラーや医師の診断も受けながら、時間をかけ、場所を変え、方法を変え関わるようにしていきたいと考えています。

 子どもの居場所作りと将来への可能性
 学校は今、子どもたちにとって楽しい生活の場になっていないのではないか、という専門家の指摘があります。すべての子どもたちが登校したくなるよう、望ましい学校の雰囲気作りに努めると同時に、不登校傾向の問題を抱える子どもたちの将来の可能性も考えなくてはいけないと思います。したがって、様々な理由で登校できなくなってしまった子どもたちの新たな居場所作りを考えていきたいと思います。子ども達たちの将来の可能性に目を向け、生きる喜び、人と関わることの喜びをすこしでも実感できるよう、そして将来に向けて生きる力を育めるよう、子どもたちのみならず保護者に対してもあらゆるサポートをしていきたいと考えています。 

 双葉町教育長 半谷 淳