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学校教育の充実を目指して(その21)_教育長メッセージ(2015年12月1日)

学校教育の充実を目指して(その21)_教育長メッセージ(2015年12月1日)
(2015年12月1日更新)
 10月31日(土)、第二回の町立学校の幼小中学校の子ども達による合同の学習発表会、「せんだん祭」が盛大に実施されました。今月末には、小学校5年生に男子児童1人が新たに入学する予定です。幼小中学校の子どもの数は合計で22名(幼稚園2名、小学校10名、中学校10名)になりました。昨年4月の開校以来、11名の増加です。次年度以降の町立学校の入学についての意向調査を実施しました。
 お子様の町立学校への入学、教育の相談については、是非教育総務課へ。不登校傾向や発達障害等、様々な問題に全力で対処していきます。 
 ※担当、阿部指導主事 TEL:0246-84-5210

 鯖江市研修旅行に参加して

 10月10日から12日まで二泊三日の日程で、双葉郡内の中高校生9名そして引率教師5名とともに、福井県鯖江市への研修旅行に参加しました。これは、郡内8町村の教育長が中心となり進めている「双葉郡教育復興ビジョン推進協議会」の計画に基づくものです。昨年の島根県海士町への訪問に続いて第二回目になります。地域の活性化に取組む先進地区での研修で、学ぶことの多い充実した研修旅行となりました。以下、感想です。

 充実した研修プログラム
 旅行の楽しみは、よく言われることだが、訪問先の素晴らしい景色や人々との出会い、その土地の食べ物や歴史・文化に触れたときの新鮮な感動であろう。旅の友との会話や交流が盛り上がれば、楽しみは倍加する。
 研修が面白かったかどうかは、参加者の求めるものにより様々であろうが、「通常すべての研修のプログラムが面白いということはあまりない」というのが大方の思いであろう。今回の研修はと言えば、「プログラムのすべてが面白く、大変印象深かった。」というのが自分の正直な感想である。他のメンバーはどうか。研修中の笑顔や驚きの様子、帰りの電車で感想を繰り返し語り合う光景を見るに、自分同様の感想を持ったのではないか。

 鯖江市役所JK課
 今回の研修の第一のねらいは、「鯖江市役所JK課(女子高校生課)」の取り組みに触れること、そして双葉郡教育復興ビジョンの取組へのヒントを模索することであった。「ゆるやかな市民の代表として、女子高校生のアイデア・活動を市の活性化に活かす」というのが事前の情報であった。それだけでもかなり興味をそそられる中身ではあったが、実際にJK課を立ち上げる経緯や市民の反応、女子高校生達の独創的且つ意外性のあるアイデアの数々そして意欲的な活動の実態に触れ、JK課をプロデュ―スした慶応大学大学院政策・メディア研究科特任助教、若新雄純氏(福井県出身)とその提案を採用した鯖江市長、牧野百男氏による市政の活性化のための創造的且つ革新的な取組は、同様に地域の活性化、教育の復興を目指す自分達にとって、正に「眼から鱗」、大変刺激的な実践として強烈に印象づけられた。

 市民主役条例を旗印に
 JK課と並ぶ鯖江市の改革の旗印が、「市民が主役のまちづくり」の方針の下、「ふるさと学習」、「鯖江ブランド創造」、「地域づくり」を通して全市民の積極的なまちづくりへの参加を促す「市民主役条例」の制定(2010年)である。これにより市民から提案された多くのアイデアを受け入れ、市の事業の多くを市民が担う仕組み作りに着手し成功を収めている。他にも、県内外の学生から意見を募る「まちづくりプランコンテスト」の開催とプランの事業化、鯖江市が世界に誇る眼鏡技術を医療分野に応用する「メディカルバレー」、市のデータを市民に公開し、データを基に市民が関連するアプリの開発に取組み成果を上げている「オープンデータによるITのまちづくり」等々、この研修で知り得た鯖江市の驚きの改革プランは枚挙のいとまがない。

 「笑い」と「癒し」の感動
 鯖江市研修の成果として、これまでの研修では得られない経験もあった。「笑い」と「癒し」である。JK課の女子高校生がコスプレをしての市内清掃活動「鯖江ピカピカプラン」に始まり、地元消防署に出動させた「はしご車に乗っての防災キャンペーン」等々は、「大人達の発想・指示で押し付けない、批判しない方法で多くの市民の参加を促し、女性が活躍する社会を創る」という明確な戦略に基づくものであり、「笑えるそして納得できる」ものであった。「癒し」は、質素で落ち着きのあるたたずまいに魅了された古民家での宿泊と民宿の皆さんの十分すぎる程の丁寧なおもてなしである。偶然にも、越前漆器の研修のため民宿に同泊していた3人の外国人との交流や震災後「ひまわりの歌」を創作し子ども達と共に国内外で福島を支援している地元の元小学校教師、岩堀美雪先生との交流も、自分にとっては「学び」以上の「癒し」の感覚を覚えたのである。鯖江市で出会った人は皆優しく、多くの人のために役立つことを、福島の被災者のことを真剣に考えているのだった。思えば、海士町の人達も同様の優しさを持っていた。「目的を持ち、共に自分を変え、地域を変えようと努力する人々はやはり優しくなれるのだ。」と自分なりに感じた。  
 福島からの参加者も皆この研修を通じて、様々な「驚き、笑い、癒し」の経験を通じてそれぞれが感動し、今後の生活、学習、仕事への意欲を、自分のため地域のために共に努力することを研修の感想の中で述べていた。自分同様に、参加した教師、生徒は皆、鯖江の人々の「優しさ」を感じ取ったのではないか。

双葉町教育長 半谷 淳