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学校教育の充実を目指して(その24)_教育長メッセージ(2016年3月1日)

学校教育の充実を目指して(その24)_教育長メッセージ(2016年3月1日)
(2016年3月1日更新)
 震災以後、日本臨床発達心理士会の皆さんが加須市、いわき市の子ども達とゲームやスポーツを通して遊んだり調理をしたりしながら、心のケアに取り組んでいます。保護者の悩みや相談も対応しています。加須市では2か月に1回、いわき市では毎月1回定期的に活動しています。参加している子ども達の生活が落ち着き、心身の成長が見られるようです。参加希望があれば、教育委員会に申し込んで下さい。
 新年度の町立学校への入学予定者は30(幼稚園5、小学校16、中学校9)名です。詳細は、町のホームページをご覧下さい。お子様の町立学校への入学、教育の相談については、是非教育総務課へ。不登校傾向や発達障害等、様々な問題に全力で対処していきます。 
 ※担当、阿部指導主事 TEL:0246-84-5210

 支援の在り方について


  世界中からの支援
 先の大震災以降、国内のみならず世界中の多くの方々から様々な支援をいただきました。支援の中身も様々で、支援物資や義援金、そして激励の手紙や慰問等実に多岐に亘り、実に多くの方々から心温まる支援が届きました。一昨年4月にいわき市での町立学校の再開後、子ども達のためにと、更に多くの支援が内容、形を変え届
けられました。こうした様々な支援を受け、確かに町の復興、学校教育の充実に大いに役立っていることは間違いありません。他にも何点か考えさせられることがあります。

 助け合いの精神
 大震災直後の混乱の中、必要な物は衣類や食料品他の日常品のみならず現金も不足していたことも思い出します。そうした時、国内はもちろん世界中から届けられた支援物資や義援金はいかに貴重で有難かったことか、誰もがそう感じたことと思います。その支援はいまだに継続されているのです。世界には、困っている人へ救いの手を差し伸べようとする優しさや思いやりのある人がいかに多く存在するか、改めて確認できると思います。台湾、中国、モンゴル等アジア諸国始め、北米、中南米、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア諸国等世界中の国々からの支援が寄せられているのです。台湾や中国では、自分達の国で起きた災害時に日本から寄せられた支援への恩返しの意味も込められていました。こうしてみると、支援は国、会社や組織そして個人レベルまで実に様々であり、互いに助け合う精神は世界中に見られる、ということが分かります。人間社会の素晴らしさを感じるとともに、こうした助け合いの精神が世界平和に結びつけば、とも考えてしまいます。

 支援の継続     
 学校再開後、寄せられた支援の中には、震災後3年、4年連続で支援を寄せていただいた個人や学校があります。その都度、電話で御礼を伝え、手紙で町立学校の様子を知らせ、更には学校同士の交流の可能性を学校同士で検討し合っています。ある大学では、自分達が育てた作物で作ったお菓子を文化祭で販売し、売上げを3年間
寄付してくれました。そしてその中で被災者への支援についての理解が進まないことを嘆いていました。ある中学校では、収穫した銀杏を販売しその売上げを4年連続で寄付してくれました。その活動が評価され、「ボランティア・スピリッツ賞」を受賞したとの報告も添えてありました。個人であるいは3人の友人同士で3年間も義援金を寄せてくれた老人や高校生もいます。電話や手紙で対応しながら、彼らの思いや願い、期待に応える方法はもっと他にもあるのではないか、と考えるようになりました。もちろん、町民からも絵や文具、現金等の支援、音楽演奏や伝統芸能、講話による授業に至るまで実に多くの支援をいただきました。

 支援に応える
 支援を受けた側として御礼の言葉を伝えることはもちろんですが、支援者の思いや願いに具体的に応えていく必要があるのではないかと考えました。支援者の願いは支援を通じて双葉町の復興が少しでも進むことであり、町立学校の入学者が増え教育の充実が図られることでしょう。そのために、我々が努力し成果を上げ、その姿を示していくことが大切であるように思います。支援者が同じように困難な状況に置かれた時には、こちらが支援を返すことはもちろんですが、支援を受けた側としての責任を感じながら支援者の期待に応えるために成果を示し、更には支援を通じて様々な交流の可能性を見出し、共に助け合おうとするより良い社会の構築を目指すために手を携えることを模索していきたいと思いますが、欲張った考えでしょうか。
 震災以後5年経過し、町民の避難先での生活も少しずつ落ち着き、町の様々な組織やイベントも年々活性化し、町の復興もおぼろげながらイメージとしてビジョンとして輪郭が感じ取れるようになってきたと思います。このような中、ともするとこれまで受けた多くの支援が当然のごとく受け止められ、いつの間にか忘れ去られる心配をしてしまいます。今後も長期間続く復興への困難な取り組みの中で、支援者の思いや願いを改めて噛み締めていかなくてはいけないのではないでしょうか。

双葉町教育長 半谷 淳