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学校教育の充実を目指して(その28)_教育長メッセージ(2016年7月1日)

学校教育の充実を目指して(その28)_教育長メッセージ(2016年7月1日)
(2016年7月1日更新)

 今年度の主な行事として「中学生海外派遣事業」を位置づけました。派遣先はニュージーランドで、震災前の派遣事業を再開しました。郡内の他町村でも同様の事業を実施しており、本町でも中学生の学ぶ意欲や外国語及び外国の歴史・文化への興味・関心の高揚を図りたいと思います。今回の参加者は14名です。

 町立学校に在校する子どもの数は現在35名(幼稚園7、小学校19、中学校9)です。小学生が昨年度比10名増え、全学年に児童がいます。次年度への入学希望者も出てきています。詳細は、町のホームページをご覧下さい。お子様の町立学校への入学、教育の相談については、是非教育総務課へ。不登校傾向や発達障がい等、様々な問題に全力で対処していきます 
※担当:横田指導主事 TEL:0246-84-5210

 

 

 何のために勉強するの?

 
 小学生の疑問

 町立学校のある小学生が「今は勉強の必要性を感じない、感じるようになった時に始めればよい。」との考えを述べました。その児童に対してどのように答えるべきか、町立学校の校長会で議論になりました。加えて「数学の一次関数や理科の化学式等の勉強が生活する上で何の役に立つのか、日本人がなぜ英語を学ばなければならないのか」という疑問についても話題になりました。子どもたちの素朴な疑問に対して、教師として真摯に向き合うことはもちろんですが、保護者の立場でもきちんと対処して欲しい問題だと思います。

  
 勉強の目的

 校長会では「勉強を通じて知識や技能、資格が得られることで、子どもにとって様々な可能性が出てくる。」、「勉強は授業のみならず、生徒会(児童会)活動や学校行事そして対人関係もすべて勉強である。」、「趣味や遊び等から学ぶこともすべて勉強である。学校卒業後も勉強は続く、つまり生涯学習である。」という考えも聞かれました。更に「数学や理科の難しい公式や英語学習等、一見社会に出て役に立たないことを学ぶことで頭脳が鍛えられる。そして様々な判断、行動にそうした学びが活かされることも多い。、「勉強のねらいは最終的に人格の完成にある。知・徳・体すべてにおいて成長するためには、様々な知識や経験が大切である。また、無駄だと思われることも、引き出しの多さとなり必ず役立つものである。」との議論に発展しました。     
               

 楽しく学ぶ                                    

 勉強の目的としては、以上のような考え方で十分ではないかと思われます。しかし、子どもたちにとっては簡単には理解できないかも知れないので、機会を捉えて繰り返し分かりやすい言葉で話す必要があるように思います。もう一つ大切なことは「楽しく学ばせる」こであり、子どもの側に立てば「勉強は楽しい」と感じさせることです。学校では、先生方がこの「楽しく学ばせる」ための工夫を様々な形で取り組んでいます。難しい問題もより易しく解けるよう、多くの先生、専門家がこぞって研究しています。楽しく学ばせるためです。
 ほめることも大切です。勉強もスポーツ、ピアノや英会話等も子どもたちが、「楽しい」と感じることが学び続けることの動機づけになるのです。ですから、昔のように「勉強は難しい、でも大切だから我慢して取り組め。難しく感じるのは勉強が足りないからだ。」式の説教では、最近の子どもたちはとてもついていけないように思います。     

 
 子どもの可能性

 子どもたちの能力はちょっとしたきっかけで大きく伸びる、ということがよく言われます。勉強でもそうです。実際、これまで多くの実例を目にしました。教師の熱意ある指導により、小学校の算数も理解できない段階から立派に高校入試に合格した中学生。英語で日記を書くことに興味を感じ、中学校三年間で何冊ものノートに英文日記を書き続けた生徒。勉強の仕方のヒントを与えられ、信じられない程成績を向上させた生徒。学校での読書活動がきっかけで読書に興味を覚え、一年間で200冊も読破した生徒等々、実に多くの子どもの姿が浮かんできます。町立学校にも同様に能力を向上させている子どもたちがいます。震災後の様々な悩みや問題を克服し、今見事に勉強に集中している子どもたちがいるのです。先生方や保護者の支援の賜物です。


 身につけるべき能力、資質                       

 「今の小学生が大人になり仕事に就く頃には、今ある仕事の半数近くがIT技術やロボットにより自動化されてしまう。また、仕事の内容も大幅に変わってしまうだろう。」と、教育専門家が最近よく言うのを耳にします。子どもたちが、今後大きく変わってしまうかもしれない世の中を逞しく生き抜くために、どのような能力、資質が必要とされるでしょうか。単なる知識だけではなく学んだ知識や技能を活かすことのできる応用、困難な場面で発揮される思考力や判断力、組織を正しい方向に導くリーダーシップや行動力、そして新しいアイデアを生み出す発想力や創造力等が必要とされるであろう、と言われています。自分なりの意見を持ち発表する力も磨かなくてはいけません。学校では、そのために小中学生の段階から、そのような能力、資質を高めることを考えています。いわゆる「アクティブラーニング」です。教える方も発想の転換が必要で、先生方は研修に意欲的に参加しています。先進諸国では、すでにこの「アクティブラーニング」を採り入れているのです。何より大切なことは、他人との協調性、思いやりの気持ちであることは言うまでもありません。

双葉町教育長 半谷 淳