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町長メッセージ_平成29年6月1日

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町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_平成29年6月1日
(2017年6月1日更新)

 衣替えの季節を迎え、夏の気配が感じられる頃となりました。

 4月26日、辞任した今村雅弘復興大臣に代り、福島県第5区選出の吉野正芳衆議院議員が復興大臣に任命されました。吉野大臣は双葉町いわき事務所近隣のいわき市植田町出身で、被災地の状況について熟知しており、衆議院東日本大震災復興特別委員長も務められた経験から、福島県はもちろんのこと東北被災地に寄り添いながら復旧・復興にご尽力いただけるものと強く期待しております。

 4月29日に浪江町井手の十万山で発生した山林火災は、5月1日には双葉町石熊の山林にも燃え広がりました。陸上自衛隊、県内各消防本部、双葉地方広域市町村圏組合消防本部などの消火隊延べ約5千人、自衛隊や県のヘリコプターなど延べ150機が消火活動にあたり、発生から12日目の5月10日にようやく鎮火に至りました。
 双葉町では火災発生後、いわき事務所において、課長会議を開き、職員間の情報共有を図っておりましたが、双葉町への延焼が確認されたことから対策本部会議に切り替え、各課の連携体制、情報の共有を図るとともに、職員を浪江町地域スポーツセンターに設置された浪江町・双葉町の合同対策本部に派遣いたしました。私も連日、合同対策本部で馬場有浪江町長とともに災害対応の指揮にあたりました。暫定焼失面積は浪江町が22ヘクタール、双葉町が53ヘクタールと消防防災ヘリを導入した平成10年度以降では、県内最大の焼失面積となり、鎮火に要した時間も最長を記録しました。強風が吹いたことや避難指示から6年が経過し、火元が厚い腐葉土に覆われていること、険しい山で消火隊の安全確保、消火用水の確保など消火活動は困難を極めましたが、この火災によるけが人や民家などへの被害がなかったことが幸いでした。現地での消火活動にあたった自衛隊・消防本部隊員の皆さまには昼夜を分かたぬ対応に心から敬意と感謝を申し上げました。
 帰還困難区域での火災は、特殊な環境により消火活動が制限され、双葉町は、96%が帰還困難区域であることから、山林火災が発生した場合には、隣接消防本部や自衛隊への応援要請は不可欠であり、また、消防活動に携わる各関係機関での情報共有及び隣接自治体との連携を図ることが重要であります。今後、山林火災発生時の消防体制の整備を急ぎ、被害の低減に取り組まなければならないものと強く感じた次第です。

 間もなく梅雨の季節を迎えます。町民の皆さまには、くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしくださいますようお願い申し上げます。

                                   双葉町長 伊澤 史朗