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町長メッセージ_平成25年5月2日

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町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_平成25年5月2日
(2013年5月2日更新)

町民の皆さまへ

 5月に入り新緑のさわやかな季節となってきましたが、依然として私たちを取り巻く環境は厳しい状況にあります。町の復興が少しずつでも前進するよう日々努めておりますが、そのためには、常に町民の皆さまの声に耳を傾け、町民の立場に立った行政を行うことが最も重要であると考えておりますので、今後とも格段のご理解とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
 避難指示区域の再編などこれまでの町の取組状況について、町民の皆さまにご報告いたします。

避難指示区域の再編について

 警戒区域と避難指示区域の見直しにつきましては、両竹、中野、中浜地区を避難指示解除準備区域、その他の地区を帰還困難区域とする国の提案を受けて、2月以降11回の住民説明会を開催しましたが、参加された町民の方からは、双葉町全域を帰還困難区域としてほしいとの強い要望や、賠償基準の引き上げに関する意見を数多くいただきました。しかし、区域見直しは線量に応じて行うとの国の方針に変わりはなく、町としては、国の提案を受け入れざるを得ない厳しい判断を迫られました。町民の皆さまにおかれましても、納得はされていないにしても、こうした町の苦渋の判断にご理解をいただいたものと考えております。
 4月23日には双葉町議会のご了解をいただき、国の提案を受け入れる旨の通知を国(原子力災害対策本部)に対して行いました。この中では避難指示解除の見込み時期を、町内全域において原子力事故発生後6年とし、現在の避難指示区域は当分の間継続されること、また、避難指示の解除にあたっては、福島第一原子力発電所の廃炉措置の安全が確保されていることや、日常生活に必要なインフラ等の復旧がなされていることなどを前提として、町内の地域を一体として行うことを求めました。さらに賠償問題など7項目の付帯事項を添えて避難住民の生活改善を強く求めております。
 今後は、連休明けに国による区域再編の決定が行われ、その後施行されることになります。損害賠償に関しては、区域再編を契機に精神的損害等の包括請求や、財物や家財の賠償が始まりますので、生活再建のための賠償手続きを進めていただきますようお願いいたします。
 なお、現在の賠償基準に関しては、あくまでも最低基準と認識しております。今後も双葉郡の各町村と連携を密にして、国と東京電力に対して賠償基準の改善を強く求めてまいりますので、今後もご意見をお願いいたします。

双葉町復興まちづくり計画(案)の審議について

 双葉町復興まちづくり計画につきましては、昨年の7月以降これまで11回の復興まちづくり委員会を開催し、計画の基本理念や素案についてご審議いただいております。委員会では、町民一人一人の生活再建に向けた取組、町民のきずなの維持・発展に向けた取組、ふるさとへの帰還と双葉町の再興に向けた取組について、7000人の復興会議や住民意向調査での町民の皆さまのご意見を踏まえた議論をいただいているものと承知しております。
 今後、今月中には復興まちづくり委員会から町長に対して計画案の報告がなされる予定であります。特に、双葉町の復興の大きな柱となる復興公営住宅を中心とする「仮の町(町外拠点、町外コミュニティ)」の整備の在り方や、学校の再開の問題については、町の重要課題と認識しておりますので、委員会からの報告を受けて、町民の皆さまからのご意見をもとに、議会との協議を踏まえて計画を策定していきたいと考えております。

避難所の今後の在り方について

 加須市の旧騎西高校避難所の運営につきまして、これまで埼玉県、加須市、地域住民の皆さまなど多くの関係各位の深いご理解をいただいていることに対して厚く感謝申し上げます。
 この避難所は、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故による唯一の一次避難所となっています。現在123名の方がここで避難生活を送られています。しかし、このような状態が今後も継続されることは好ましい事態ではないと考えており、町民の皆さまには少しでも元の双葉町での居住生活に近い暮らしを送っていただいきたいと考えております。
 4月24日に旧騎西高校自治会との懇談会を開催し、避難所で生活する町民の皆さまから数多くのご意見をいただきました。避難所の解消にあたっては、何よりも町民の皆さまの新しい住居が決まることが第一条件でありますので、今後も旧騎西高校自治会との意見交換を継続して実施していきたいと考えております。
 なお、4月18日に自由民主党福島県議会議員会ふくしま復興本部に対して、また翌19日には根本匠復興大臣と田村憲久厚生労働大臣に対して、旧騎西高校避難者の処遇並びに受け入れ先の確保と、今後の町民の生活再建(住宅確保)への支援、「仮の町」の整備、借上げ住宅の受付期間及び契約期間の延長、仮設住宅の供与期間の延長に伴う居住環境の改善、福島県内外の借上げ住宅の住替制限の緩和、復興公営住宅の建設などの要望を行いました。

 今後も国と福島県など関係機関との協議を行い、旧騎西高校避難所の在り方や町民の皆さまの今後の生活再建の課題について取り組んでまいります。
 結びに、町民の皆さまのご健康とご多幸を心からご祈念申し上げます。