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町長メッセージ_平成31年3月1日

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町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_平成31年3月1日
(2019年3月1日更新)
 早いもので、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故から9年目を迎えようとしています。

 全町避難という世界にも類を見ない大災害に見舞われ、長い間町民の皆さまに町の復興や町への帰還についてお示しすることができない状況が続きましたが、平成28年に復興まちづくり計画(第二次)を策定し、平成29年には福島復興再生特別措置法の一部改正により、帰還困難区域を含めた双葉町内の復興まちづくりに着手できるようになりました。そして双葉町特定復興再生拠点区域復興再生計画が国の認定を受けたことで、町への帰還環境整備に向けて前進することができ、昨年は復興の具現化に向けて大きく動き出した1年でありました。

 5月には、双葉町の除染後の農地を保全する双葉町農地保全管理組合が設立され、営農再開についても動き出しました。
 8月には、JR双葉駅舎の橋上化や東西自由通路新設工事の安全祈願祭、起工式が執り行われ、2019年度末のJR常磐線の全線開通に向け施設整備を進めております。
 また、町への人の流れを構築するため、各拠点を有機的に結び付ける常磐自動車道双葉インターチェンジ(仮称)の整備に続き、11月にはインターチェンジから拠点区域へのアクセス道路となる復興シンボル軸(県道井手長塚線、長塚請戸浪江線)の起工式が行われ、2020年の暫定供用を目指しております。

 本年2月9日には、福島県で整備を進めているアーカイブ拠点施設の安全祈願祭、起工式が中野地内で執り行われました。隣接する産業交流センターについても、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせて開業できるよう準備を進めております。アーカイブ拠点施設・産業交流センターを活用した情報発信を行うことにより、周辺の施設とも連携しながら、被災地への人の流れを生み、本格復興に向けた推進力としていきます。
 このように復興に向けて事業が進められるのも町の復興のためにご理解と協力をいただき、断腸の思いで用地をご提供くださった当該地区の地権者の皆さまのお陰であると心から感謝申し上げ、重ねて御礼を申し上げます。
 「住む拠点」として整備する駅西地区については、現在用地取得に取り組んでおり、2022年春の居住開始を目指して公営住宅や賃貸住宅等の建設、分譲地の整備など帰還環境整備を進めてまいりますので、町民の皆さまの一層のご理解とご協力をお願いいたします。

 ようやく念願であった復興事業が動き出し、避難指示解除に関する考え方として避難指示解除に向けた諸条件とスケジュールを町政懇談会などでお示しすることができるようになりましたが、まだまだ復興に向けて乗り越えなければならない多くの課題があり、時間を要すると思いますが、双葉町を必ず復興させるという強い信念のもと着実に事業を進めてまいる所存です。

 

 震災から丸8年にあたる3月11日にはいわき市勿来町において「東日本大震災双葉町追悼式」を挙行いたします。震災で亡くなられた方、またふるさとに帰ることができずに無念のまま避難先で亡くなられた方々に対し、心からご冥福をお祈りするとともに、町の復旧・復興に向けて着実に進んでいることを報告したいと考えております。

 今年は、昨年に比べて暖かい日が多く感じますが、降水量が少なく空気が乾燥してインフルエンザが猛威をふるっているようです。三寒四温の時節柄、体調管理にはくれぐれも気をつけて過ごされますようお願いいたします。

双葉町長 伊澤 史朗