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町長メッセージ_令和2年10月1日

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町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_令和2年10月1日
(2020年10月1日更新)

町民の皆さまへ

 

 10月を迎えました。例年ならスポーツや芸術活動など様々な行事が盛んに開催される季節ですが、今年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため町が開催する行事のほとんどを中止せざるを得ませんでした。町民の皆さまにおかれましては、コロナ禍の中で様々な活動が制限され、感染防止のためマスクを着用しての生活と不自由な思いをされていることと思います。

 8月28日、安倍晋三内閣総理大臣が辞任を表明されました。安倍総理(当時)は「福島の復興なくして日本の再生なし」との基本方針を掲げ、被災地の復興のためにご尽力いただきました。福島県をたびたび訪問され、双葉町にも3度足をお運びいただきました。最後にお会いしたのは今年3月7日です。全線開通を控えた常磐線の試運転列車に安倍総理が乗車され、双葉駅のホームに降り立ちました。私が町の復興状況を説明し、町への立地が決まった浅野撚糸株式会社のタオルマフラーを差し上げると、笑顔でマフラーを首にかけられました。同日に行われた常磐自動車道常磐双葉インターチェンジの開通式の際には、そのマフラーを持ってあいさつに臨まれたことを思い出します。双葉町の復興が着実に進んでいることに感謝し、心からお疲れさまでしたと申し上げたいと思います。また、次の政権に対しては、双葉町の復興が滞ることのない様に切れ目のない対応を強く要望したいと思います。

 昨年は、10月に日本列島を縦断した大型台風19号が各地で記録的な大雨を降らせ、河川の氾濫や堤防の決壊、土砂崩れなどが相次ぎ、甚大な被害をもたらしました。町民の皆さまの中には避難先で水害に遭われた方もおります。また先月、九州地方を襲った台風10号では、暴風が吹き荒れ、大規模停電が発生しました。台風シーズンに備え、町民の皆さまにはそれぞれの避難先のハザードマップや避難場所の確認、薬、飲料水などの備蓄品や非常持ち出し品等の確認を行い、台風に備えていただきたいと思います。

 町内の農業の取り組みについて、昨年は両竹地区で行った野菜の試験栽培が台風の影響を受け中断しましたが、8月27日に、両竹地区農地保全管理組合の協力のもと、旧避難指示解除準備区域での野菜の出荷制限解除に向けた試験栽培を両竹地区のほ場で始めました。今年は新たに8月30日に下羽鳥・長塚地区農地保全管理組合、上羽鳥地区農地保全管理実行組合の協力を得ながら、羽鳥・長塚地区でも野菜の試験栽培の取り組みを始め、それぞれの地区のほ場でキャベツやブロッコリーの苗を植え付けし、ホウレンソウやコマツナ、コカブの種を蒔きました。収穫した野菜は、県において放射性セシウム濃度が国の基準値を十分に下回っているかどうかを確認していきます。このように双葉町でも、営農再開に向け目に見える形で前進していることを喜ばしく思います。

 過ごしやすい季節になりましたが、引き続きコロナ対策と併せて健康管理にはくれぐれもご留意されますようお願いいたします。

 

                                    双葉町長 伊澤 史朗