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町長メッセージ_令和5年1月1日

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町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_令和5年1月1日
(2023年1月1日更新)

 復興・再生の歩みを一層加速

 

 令和5年の輝かしい新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げますとともに、町民の皆さまのご健勝とご多幸を心よりご祈念申し上げます。
 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故による全町避難から、3月11日で13年目を迎えます。
昨年は、双葉町にとって新たなステージへと移行する大きな節目の年でした。全町避難から11年5カ月となる8月30日に特定復興再生拠点区域の避難指示が解除され、住民帰還が始まりました。JR双葉駅東側に建設中だった役場新庁舎が完成し、9月5日から双葉町での業務を開始しました。
 また、住む拠点として駅西側に整備していた公営住宅25戸と集会所が完成し、10月1日から入居が始まりました。そして、駅西側エリアには今年2月の開業を目標に診療所を整備しているところです。診療科目は内科とし、週3日程度の診療が予定されております。
 11月5日には産業交流センターにおいて双葉町合併70周年記念式典を2部構成で開催し、午前の部では式典と表彰式を挙行、午後の部ではアトラクション等を開催しました。これまで先人たちが築き上げてきた70年の歴史を振り返りながら、震災を乗り越え、これからの町の未来を切り拓いていく覚悟を新たにした次第です。
 私事になりますが、昨年10月17日から11月13日まで約1カ月間、病気療養のため休みをいただきました。町民の皆さまにはご心配をおかけしましたが、11月14日から公務に復帰し、16日からの町政懇談会等にも出席し各会場で町民の皆さまと話す機会を持つことができました。今後も健康に気をつけながら町政の舵取り役としての役目を果たしてまいりたいと思います。
 さて、新型コロナウイルス感染症により収束の先が見えない状況の中で、ワクチンの接種が進み、少しずつ普通の生活が戻りつつあるところでしたが、昨年秋から第8波が到来し、感染力の強いオミクロン株によって感染者数が増え続けている傾向にあります。
 また、世界に目をむけると、昨年2月24日からのロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年が経とうとしているにもかかわらず、いまだに建物の崩壊や、エネルギー関連施設への攻撃により大勢の市民が国外へ避難している状況です。
 新型コロナウイルス感染症の流行と合わせて、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、我が国をはじめ世界経済の歯車を狂わせ、世界全体のエネルギーや食料品の価格に影響を及ぼし、物価高騰による家計への打撃が大きくなっております。双葉町の復興事業においても駅西住宅のロータリー南エリア47戸について入居時期を変更せざるを得ない厳しい状況となっておりますが、そのような中でも復興の歩みを止めるわけにはいきません。
 残る帰還困難区域全域の避難指示解除については、国において、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、町の復興・再生に責任を持って取り組むとしております。国との共催による帰還意向調査の結果を踏まえ、具体的な除染範囲等の検討を進めてまいります。
 旧特定復興再生拠点区域内の営農再開への取り組みについては、昨年は下羽鳥地区において、避難先からすぐに帰還できない農家に代わって一時的に耕作する「管理耕作」が行われ、ブロッコリーが作付けされ収穫したところです。
 地元雇用の創出につなげるため、中野地区復興産業拠点内に立地する企業については現在20件、24社との立地協定を締結しており拠点内には企業の建物が立ち並んできております。
 町民の皆さまの生活を支える各種支援策の継続・拡充や原子力損害賠償についても今後も粘り強く国等に要請していく所存です。
 本年も昨年6月に策定しました復興まちづくり計画(第三次)に基づき、ふるさと双葉町を未来につないでいくために議会と連携しながら職員とともに町の復旧・復興、並びに町民の皆さまの生活支援や絆の維持に関する事業に精力的に取り組んでまいります。今後も多くの方々に足を運んでいただき、住みやすく、働きやすく、そして活動しやすい町となるよう復興まちづくりを進めてまいりますので、ご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。
 寒さの厳しき折、町民の皆さまには健康に留意され、本年が良き年となりますようご祈念申し上げ年頭の挨拶といたします。

 

 双葉町長 伊澤 史朗