本文にジャンプします
メニューにジャンプします

町長メッセージ_令和5年3月1日

TOOLCLOSE
MENUCLOSE
町民一人一人の復興"と"町の復興"をめざして

町長メッセージ_令和5年3月1日
(2023年3月1日更新)

 町民の皆さまへ

 東日本大震災から12年 ~復興の加速化元年~

 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故から3月11日で丸12年の月日が経とうとしています。あれから十二支も一回りしました。

 昨年は双葉町にとって復興へのターニングポイントとなった年でした。8月30日に特定復興再生拠点区域の避難指示が解除され、町への帰還が可能となりました。9月5日からはJR双葉駅東側の役場新庁舎での業務を開始し、10月1日には住む拠点として駅西側に整備している復興公営住宅、再生賃貸住宅86戸の内、先行して25戸への入居を開始しました。

 そして、本年2月1日には駅西住宅エリア内に双葉町診療所が開所しました。震災前、双葉町には二次医療機関としての双葉厚生病院をはじめ、一次医療機関として医科医院、歯科医院、調剤薬局があり医療環境に恵まれていた町でした。平成23年4月からは、大熊町の県立大野病院と双葉厚生病院が統合し、より高度な医療環境の充実を目指していたところでしたが、東日本大震災と原発事故により叶わぬものとなってしまいました。町では復興まちづくり計画において、町への帰還に向けて健康不安を払拭するために医療施設の設置は不可欠であることから、診療所の整備を重点施策として取り組んでまいりました。このたびの町診療所の開設にあたっては、福島県厚生農業協同組合連合会のご配慮により、町民の皆さまにもなじみの深い双葉厚生病院の草野良郎医師と、鹿島厚生病院から看護師、事務職員を派遣していただいております。さらには、双葉クリニックの白正人医師にもご協力をいただいております。住民帰還が始まり、診療所の果たす役割は大きいものと期待しております。

 さらに、駅西住宅エリアは、「なりわい暮らし」をコンセプトに電柱の地中化によるすっきりとした景観に、歩行者優先で高齢者に優しいつくりとし、みんなが集える緑あふれるエリアをつくってまいります。今後、さらなる住宅エリアの整備、商業施設、医療体制等の充実に取り組んでまいります。

 1月15日から22日までの8日間にわたり、町立学校に勤務する英語指導助手(ALT)の出身地であるイギリス東部のキングストン・アポン・ハル市と、ビバリー町に友好都市推進事業に関する事前調査のため訪問しました。両首長には、訪問の意を伝え、ALTがこれまで双葉町の学校において子どもたちの英語指導に尽力されてきたことに感謝を表するとともに、これをご縁として今後、教育文化交流を基礎とした異文化交流による教育的価値を高めるため、子どもたちの交流につなげたいとの意向を伝え、書簡を手渡しました。また、ハル市内の学校、ブルーバードアカデミーを訪問しました。この度のイギリス訪問によりハル市、ビバリー町との国際交流事業につなげ、町として未来を担う子どもたちに国際感覚を身に付けさせたい考えです。

 大震災から13年目となる今年は、卯年、飛躍の年です。復興まちづくり計画(第三次)の実現に向けて各種事業に取り組み、引き続き町民の皆さまの生活再建にも努めてまいります。

 また、国は特定復興再生拠点区域外に「特定帰還居住区域」を新設し、令和5年度に双葉町、大熊町の一部地域で先行除染を始める方針ですが、引き続き帰還困難区域全域の除染を行うよう、粘り強く国に要望してまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

 3月に入り、春の訪れが感じられるようになりましたが、三寒四温で寒暖の差が大きい日が続きます。また季節の変わり目ですので引き続き新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底されるとともに、体調管理には十分気をつけてお過ごしいただきますようお願いいたします。

 双葉町長 伊澤 史朗